女医さんに聞きました。生理痛はなぜ起こる?

布ナプキンの効果として「生理痛が楽になる」という感想をよく頂きます。



そこで、そもそも「生理痛はなぜ起きるのか?」「そもそも生理って何?」という、知っているようで知らなかったテーマで女医さんに
インタビューしてきました。



生理痛の対策は、まず生理の仕組みを知ることから


横浜元町女性医療クリニック 関口 由紀先生対談者:関口 由紀先生


医学博士/ 横浜元町女性医療クリニック・LUNA 理事長/日本泌尿器科学会指導医・日本東洋医学会指導医・横浜市立大学医学部泌尿器病態学講座 非常勤准教授。


骨盤底トレーニングセンターを併設したクリニックは、アロマやお灸などのケアも兼ねており、女性の目線にあったクリニックづくりをしている。著書多数。





関口先生:生理は女性にとっての健康のバロメーターの一つともいえるぐらい、大切なことです。

     それでは、まず"生理" について、基礎から入りますね。

     生理とは、女性が妊娠・出産に対応できるように、子宮の内膜をおおっている

     薄い膜がはがれて出血することです。思春期から閉経までの期間に毎月続きます。

 

IDR鈴木:「今月は痛みが辛い〜」とか感じることもあるんですが、やっぱり毎月のことでも

     変化があるんですね。



関口先生:そうそう、毎月だからといって、よく状態を観察しない方がいらっしゃいますが、

     毎月のことだからこそ、きちんと把握しておくことが大切。

     例えば生理期間などを、きちんと手帳などにつけておくことが大切ですね。



IDR鈴木:ひとつの健康管理の目安ですね。

    

関口先生:正常な生理の目安として3 つのポイントがあげられます。

      1.月経周期が28 日前後であること    

      2.月経期間が3 〜 7 日の範囲内であること

      3.経血量が1 回の生理で50 〜 200gの平均値であること

     ですね。



   ※月経周期とは月経がはじまった日から次の月経がくるまでの期間のことです。



IDR鈴木:生理の出血量が何グラムぐらいか確認するのは難しい気が・・・



関口先生:確かにそうですよね。例えば2 日目でも、おりものシートぐらいで間

     に合うぐらいとか、夜用の大きなナプキンでも激しく漏れてしまう

     場合は、過多過少月経である可能性があります。なんらかの病気が関連

     しておこる場合があるので、診察をおすすめします。

   ※過多過少月経・・・月経血量が異常に多い状態を過多月経、異常に少ない場合を過少月経といいます。




生理痛はどうして起こる?

IDR鈴木:イメージとして出血量が多い=痛いと単純に考えてしまうんですが?



関口先生: 生理中の出血により、子宮の収縮がおこります。その収縮が強くあらわれたものが、生理痛です。冷えやストレスから、血流の流れが悪くなることで、ホルモンバランスが崩れて、子宮収縮が強くなることで痛みが増す場合もあります。



IDR鈴木:だから生理中は特に、カラダを冷やすのはよくないといわれているんですね。



関口先生:生理痛の原因は個人によって原因が異なるので、あまり辛い場合は婦人科での受診をしましょう。




生理痛は主に「器質性」か「機能性」の2 つの要因にわかれます

関口先生:生理痛は主に「器質性」か「機能性」の2 つの要因にわかれます。

器質性月経痛は、明らかに強い痛みがあって、その痛みが年々強くなります。または、月経量が多く、年々増えているという場合は、"器質性月経痛" の可能性があります。



IDR鈴木:生理痛はあたり前と思って、ひたすら耐えている女性をよく見ますね。



関口先生:それはよくないです。器質性月経痛に多くみられる病気もあり、

     子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫などの病気があげられます。



IDR鈴木:聞いたことあります。年々増加傾向にあるのだとか。



関口先生:そうですね。本当に早期の治療が大切です。

     器質性月経痛と違って、機能性月経痛は、症状としてわかりにくい状態で

     痛みがおこる場合が多いです。下腹部痛や頭痛、めまいなど、本当にさまざまなんです。



IDR鈴木:風邪とか疲れの症状でも出そうな感じですよね。



関口先生:まだ子宮が発達しきっていない、10 〜 20 代前半の女性を中心によくあらわれるケースが多いですね。



IDR鈴木:どちらも「痛い」ということはおなじで、どちらの種類の痛みなのか、見極めるのは難しそうですね。

 

関口先生:もし、何らかの異常を感じたら、婦人科で受診するのが一番、確実でしょう。

     将来、子どもを産もうと思ったときのことを常に考えて、自分のカラダの状態を

     きちんと管理することが大切なのではないでしょうか。




「機能性月経痛」に多くみられる原因

子宮の収縮ホルモンが多い

月経のとき、剥がれ落ちた子宮内膜を外にだすために、「プロスタグランジン」というホルモンが分泌されます。このホルモンは、出産時に、大量に分泌されて陣痛をおこすひきがねとなるホルモンです。きちんと月経血を体外にだすために必要なものですが、分泌が多すぎる場合には、痛みがおこる場合があります。これは体質的なものが原因となるようです。



子宮口が狭い

子宮がまだ発達しきっていない10〜20 代前半の女性や、出産経験のない女性は、子宮頚部が狭くて硬いため、血液がスムーズに排出されずに痛みが起こってしまう場合があります。



心理的な原因

環境などの変化により、激しくストレスを感じたり、過労から不規則な生活やバランスのとれていない食生活が続くと、自律神経のバランスが乱れて、痛みが増す場合があります。



冷えや運動不足で血流が悪い

オフィスでの強い冷房などによる"冷え" で、血流が悪化し、生理痛をひきおこす場合があります。同じく、運動不足も血液の循環が悪くなる原因としてあげられます。




「器質性月経痛」に多くみられる原因

子宮内膜症

子宮内膜が本来あるべき子宮腔以外の場所に発生し、増殖する病気です。その過程を繰り返していくと、まわりの筋肉が固くなり、子宮の壁もどんどん厚くなって、全体が大きくふくらんでいきます。症状は、下腹部の激しい痛みです。



子宮腺筋症

子宮腺筋症とは、子宮内膜が子宮の筋肉層にもぐりこみ、増殖する病気です。内膜組織が増殖を繰り返すとまわりの筋肉が固くなり、子宮全体が大きくふくらんでしまいます。症状は、激しい痛みや、貧血などの症状がでる事もあり、20 〜40 代を中心に多くみられます。



子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮の壁を形づくっている筋肉の一部が異常に増殖し、良性の腫瘍ができる病気です。原因ははっきりわかっていませんが、その腫瘍が、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの刺激により、長期にわたって大きくなると考えられています。生理中にレバーのような血の塊が混じるのが特徴です。



その他

クラミジアや淋病などの細菌性の病気から、微熱や悪臭のあるおりものなど、明らかに目にみえて症状があらわれる場合があります。